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晴れた日にはリネンを干して

最近読んだ本2009下半期




 今年後半のヒットは、東京バンドワゴンでブレイクした小路幸也。
これについては、ブログ本編7/29に書きましたので、詳細はそちらをご覧くださいね。

 時々、読みたくなる岸本葉子のエッセイ。
冬に春先の服しか売ってないってどういうことっ!と何かと怒ってる彼女に共感できます。

 久しぶりの北原亞以子です。
稀にみるスーパー箱入り娘の嫁に心底惚れてしまった詐欺、恐喝、美人局で生きている男の葛藤。
最初、何だかな~と思っていたのに、いつの間にか感情移入してるところはさすがです。

 いますよね、仕事先で新入りなのに大役任せてくれないっていう勘違い君。
これはディズニーランドに派遣で入った、そういう勘違い君の話ですが、
その勘違い、いつ気づくのかと思いきや、一応成長していきます。
面白く読めたけど、また繰り返し読まなくてもいいや、そんな感じでした。


 読書に癒しを求め、前向きなれるのが好きな私には向かない本かも。
作中人物の誰にも感情移入できず終わりました。
人は誰しも自分の都合のいいように物事を解釈したり、いいようにしか見ない・・・
確かにそうかもしれないけど、それを突きつけられるのは重いです。
なんか救いがないのもつらかった。

 まだ小路幸也街道驀進中。
でも、こちらは短編のせいか、他の小路作品に較べると小粒?

 スネニキズモツヒトニヤサシイ
小路作品に共通して言えるのは、脛に傷持つ人にとっても優しい。
虐待されたり、家族に見捨てられたり、そういう人にとっても優しい。
なおかつ、子供はおとなが守ってやらなきゃ、それが徹底して伝わってきます。

 小路作品に出てくる少年は、線が細くて守ってあげなきゃタイプが多いけど、
女の子はどういうわけか元気。
しっかり者でいい意味でたくましい。前向き。
宮崎駿作品のヒロインに通じるところがあるかも。
古い建物を愛してるっていうのも伝わってくるな。

「ストロボ」真保裕一 新潮社
古い本なので、楽天ではヒットせず。
「ホワイトアウト」や「奪取」など、一時せっせと読んだ真保裕一。
しかも背表紙に著者の拇印が押してある新潮ミステリー倶楽部。
このシリーズはハズレなかったよな~と読み進むうち、でもこれ」ミステリじゃない?
よくよく見たら、確かに新潮でしたが、新潮エンターティメント倶楽部、ミステリじゃありませんでした。
そこそこ売れたカメラマンの過去を遡っていく構成は、さすが真保裕一って感じです。

 また岸本葉子エッセイ。
この人、わたしと一緒で貧乏性なんだと思う。
波長が合います。せっせと腹巻探すくだりなんか共感できます。
わかる、わかる、そういうの・・・と、何度もくすっと笑ってしまう。
「食生活の工夫など、すべてに共通するけれど、
 自分に対し肯定的になるという、図々しいくらいの心の持ちようが、
 何よりの、元気のモトとなっています。」
なるほど、って思いませんか?



























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